自分の感情がわからない
人は、強いストレス下において、自分が"本当はどう感じているのか?"に気づくことは、しばしば難しい。
セッションの始めにはなんらかの対話をするわけですが(しないセッションもありますが)、起きているテーマに対し、「あなたはどう感じていますか?」とおたずねします。
こんな感じとか、あんな気分などと返ってくることもあれば、「え?よくわかりません」ということも少なくありません。
なにか"いや"だったり、"いい感じかしない"のでセッションに来ているのですが、では具体的にどうか?と問われると、なんと答えていいのか?あるいは、何を答えればいいのか?よくわからなくなったりもするのです。
中には、「だから、あれがああなって、こうなって…」と、感情や気持ちではなく、起きている事柄を繰り返し説明される場合も、多くあります。優秀な仕事をする人ほど、こうなる傾向があります。
さらに、「〇〇な気分です」「△□な気がします」と答えていても、それは、「こんな時はこう感じるべき」、あるいは「そうに決まっているでしょう」ということを答えているだけで、本当場合そんな風に思っていないかもしれないことも、少なくありません。
これは決して本人の言葉を信用しないということではありません。
ただ、そうに決まっている
と考えていることと、
本当に感じていること
は、必ずしも一致していないかもしれない。
ということです。
つまり、セッションのスタート地点が大きく異なるかもしれないと。
私がキネシオロジーを始めた頃、
「感情?気持ち?それって美味しいの?」
違った!
「感情?気持ち?何を答えれば正解なの?」
と、思っていました。
何を答えても
「あなたの気持ちはどうなの?」
と聞き返されるのです。
だから、さっきから答えているじゃない!
と、むかついてきたり。
そんな繰り返しを何度かするうちにわかったことは、
「私の感情がわからない!!!」
でした。
そもそもそんなボキャ習ってないし、単語を聞いても意味不明〜と。
本音の感情に気づくことは、言葉で行うカウンセリングの限界であり、最も難しいところでもあります。
この、本音の感情が解消されないことが、外で起きているいろいろなことの1番の原因であるにもかかわらず、です。
そこで、キネシオロジーでは、種類ごとにそれぞれオリジナルの感情チャートを持っています。
タッチフォーヘルスでは、レベル3で五行の感情を見ますし、メタファーはそれをさらに深めてくれます。
PKPでは、経絡ごとに約15のキーワードをもつ感情一覧があります。
インテグレートヒーリング(IH)も、インナーチャイルドや、自己制限などのチャートが用意されています。
中でも一番感情解放にフォーカスしているスリーインワン コンセプツ®では、「振る舞いのバロメーター」というチャートがあります。
そこには、149ものキーワードが並んでおり、人が受胎してから育つ間にそれらをどう感じてゆくのか?それぞれがどう関連しあって感情を形成し、行動に繋がって行くのか?
縦横無尽に読み取ることができるのです。
この物語を理解しただけで、自分に起きていることを理解する人もいるくらい、本当の感情を理解することは、パワフルなことなのです。
筋反射テストを使って見つけて行くのですが、いずれも
「あなたの本音はこうですよ!」
と定義するものではありません。
自身の感情や、なぜその感情を持つに至ったかを理解する助けとするだけのものなのです。
セッションのその場で、
「あー!そうです!その通りかもしれません!」
という人もいれば、
「いや、ピンときません。むしろ私のことではないような気がします」
とこいう人もいます。
それぞれの反応にも、またいくつかの奥行きがあるのですが、長くなったので、それはまたいつか。